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除細動器連携アプリで救急救命士の業務負荷を軽減 ~救急レポート作成支援システムCodeMateリリースでの苦労話や未来について~

2024年1月、旭化成ゾールメディカルにて携帯型モニタリング機能付き除細動器「X Series™」と連携するアプリCodeMateをリリースしました。X Seriesで取得した心電図等のデータを必要な時に参照し、出動事案での処置が適切だったかどうかの振り返りや救急救命士が搬送先の病院および所属の消防署への搬送書・報告書作成を支援することが出来ます。
昨今、スマートフォンと機器が連動して動作するアプリケーションは個人使用の体重計やイヤホン等でも見られるように一般的になっていますが、救急業務で用いる除細動器でもそれらのニーズがありました。当ニーズを満たすべく、救急業務領域への知見を保持している旭化成ゾールメディカルとデジタル共創本部が協同で、アプリケーション開発を実施しました。
CodeMate|旭化成ゾールメディカル|AEDをはじめとした救急医療製品の販売 (ak-zoll.com)

旭化成ゾールメディカル WEBサイトから引用 


ただ、開発に当たっては多くの苦労がありました。
救急業務と言っても各地方により事情が様々で、平均搬送時間が長い場所もあれば短い場所もあります。病院への共有をより迅速にしたい地方もあれば、現状で何も困っていないから今の状況を変えたくないという意見の方もいます。これらを色々ヒアリングしながら、どの程度の仕様が喜んでもらえるか模索しながら開発を進めました。
社内で検討を重ね、最終的には、病院への共有をより迅速にしたい・業務を効率的に実施したいというニーズに向けて搬送書類作成を支援し、救急業務を高度化したいとのニーズに向けて心電図や胸骨圧迫の情報を後々でグラフ化して分析する機能等を開発、その他、インターネットが使用できない環境も多い為、インターネット接続なく、タブレットやスマートフォンで動作可能としており、非常に完成度の高い製品が開発できました。

正直、近しい機能のソフトウェアは他にも存在します。
医療出身者を中心の会社で病院とのつながりに特徴であったり、消防とのつながりやシステム開発に特徴があるソフトウェアもあります。いずれも素晴らしいソフトウェアですが、救急業務への理解と医療機器との接続に重点を置いているソフトウェアは無く、本ソフトはその点が他ソフトと異なる立ち位置かと考えています。これらは良い・悪いではなく、色々選択肢があることが重要で各消防の方々が自分たちに最適なソフトウェアを選択し、より高度な救急業務を提供できる世の中になっていくことを願っています。
 
今後、救急業務はマイナンバーカードを元に既往歴や使用薬剤の把握等、マイナンバーカードの活用でさらに高度化されると予想されます。旭化成としても普及状況を注視しながら、近しい粒度での情報保持や多重入力の回避に向けて機能改良を続けていきます。その他、クラウドでセキュリティを保ちながらデータを保持し、データドリブンなアプローチや(救急業務とは少し異なりますが)災害現場での活用に向けた改良等も実施していきます。
 
まだまだ実施できる内容は多く、人のくらしや命に貢献できる領域は多くありますので、このアプリを気になった方やご興味がある方はぜひお声がけお問合せをお願いします。

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 dx-promotion@om.asahi-kasei.co.jp

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