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日本DX大賞2023 UX部門 優秀賞に輝いた『株式会社コネプラ“GOKINJO”』から考える“DXの本質”

2023年6月23日に開催された日本DX大賞2023 UX部門 授賞式にて、株式会社コネプラの「GOKINJO」が見事、優秀賞に選ばれました。

左:(審査員)株式会社リアルディア 代表取締役社長 AI inside 株式会社 取締役CMO 前刀 禎明 氏   右:株式会社コネプラ 根本由美氏

株式会社コネプラは、旭化成株式会社発のベンチャーとして2022年4月に発足。以来、“ 人と人とのちょうどいいつながりをつくり くらしと社会を豊かに ”をコンセプトに地域コミュニティに特化したサービスGOKINJOを展開。新築マンションに導入していただくことで、居住者の皆さんに「ちょうどいいつながり」を提供しています。

コネプラの開発したGOKINJOアプリには住民同士で、情報を交換する「情報交換」機能、不用品のシェアリングをする「お譲り」機能、共助を促す「お助け」機能といった代表的な3つの機能に加え、理事会運営をサポートする管理機能があります。
これらの機能を使って住民同士が情報を共有してつながることはもちろんですが、GOKINJOはイベントの企画・運営という“顔の見えるつながり”のキッカケ“作りもサポート。イベント後もGOKINJOアプリで繋がりを継続できるため、持続可能なコミュニティの形成を促すことができます。
「リアル」と「デジタル」の両輪からマンション住民の世代を超えた “ちょうどいい” ご近所づきあいを実現します。

また、GOKINJOアプリは、幅広い年代の方が使用するという事もあり直感的に分かるUIを徹底的に追求。シニア向け携帯でもUI崩れが起こらないよう日々、検証と改善を続けています。

このような丁寧な取り組みにより、ユーザー満足度89%、アプリの月間アクティブ率は79%と高スコアをマーク。
生活がより楽しく豊かになるDXとして、ユーザーから支持を得ています。

今後は、GOKINJOに集まるデータの分析結果を、町・地域・自治体と連携することでより多くの方の生活を豊かにする一助となれるよう、研究機関との取り組みも始まっています。

授賞式に先立って20日に開催された日本DX大賞 決勝大会では、株式会社コネプラ マーケティングディレクターの根本氏が、GOKINJOのUX(ユーザー体験)を切り口に成果や今後の展望などユーザーのリアルな声と共に、想いのこもったプレゼンを行いました。

決勝大会 コネプラプレゼンVTR

23日の授賞式で審査員の前刀氏は、
「技術が先行して難しくなりがちなDXであるが、使う人あってこそのDX。そのためDXにおいてUX(ユーザー体験)は非常に重要である。」と強調し、「プレゼン大会のVTR中にあった79歳ユーザーの『楽しくて、毎日開いてしまう』というコメントはまさにGOKINJOというアプリが生活の一部となり、その生活(体験)を豊かにしていることを表している。DXをいかに人々にとって身近な存在にし、一人ひとりを幸せにするかは非常に大切な視点。その点でGOKINJOを高く評価したい。」と述べました。

その他、日本テレビ放送網株式会社のエイディも同じく優秀賞に選出。
東京オリンピックの開催をきっかけに開発されたAI業務支援システム「エイディ」は、テレビを見る誰もがリアルタイムにより楽しくスポーツを観戦できる新たな取り組みである点と、DXの成果を社内外に示すことで会社組織全体を変えた好事例である点が評価されました。
今後の、テレビの枠を超えた様々な分野におけるエイディの活用に期待が膨らみます。また、日本テレビ放送網株式会社 技術統括局デジタルコンテンツ制作部 篠田貴之氏は、「業務の効率化と新たな価値創造だけでなく“テレビ局員の働き方”に関しても、この技術と制度の両サイドからアプローチすることで変革を起こせるだろう。」と意気込みを見せました。

日本DX大賞UX部門において最も高い評価である“大賞”には、創業123年の老舗呉服店 株式会社鈴花が選出されました。
社員の平均年齢61歳・顧客の平均年齢69歳 “ITとは無縁だった”と言い切る鈴花が、デジタルの力で見事に“モノを売る企業から、体験を提供する企業へ”とトランスフォームを遂げた事例は、高齢社会・日本における多くの小売業に対しDXの可能性を示すものでした。
鈴花は、ベテラン販売員それぞれが独自の方法で長年蓄積してきた重要な顧客情報に注目。顧客情報を会社の財産としてデータベースで社内共有・分析することで全販売員の提案力、営業力の底上げを実現。そして、顧客向けのアプリ「和服ライフ」の開発とLINEを上手に組み合わせ顧客との繋がりを強化しつつ、新たに“着物保管サービス”も展開。デジタルならではの「便利さ」「楽しさ」をしっかりと顧客に訴求しました。顧客との関係性だけでなく、従業員の意識や働き方さえもアップデートしたそのDXは、まさに“伝統の継承”という難易度の高いテーマにおけるDXの好事例といえます。

日本DX大賞2023 UX部門 ファイナリストの皆さんと審査員の方々

「DX」という言葉だけが独り歩きし、その本質を見失いそうになることもある今の日本において、今回の日本DX大賞 UX部門の受賞事例はどれも「DXの本質は“人を幸せにすること”」であると思い出させてくれるものでした。
そして、良いDXは、当初の課題の解決だけにとどまらず、その周辺の人間やコミュニティにまで良い影響を及ぼし、結果、大きな変革につながっていくものであると再認識することが出来ました。

旭化成とコネプラは、今後もより良い未来の実現に向けて挑戦を続けます。

UX部門優秀賞トロフィーと根本氏

最後までお読みいただきありがとうございました。

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旭化成株式会社デジタルトランスフォーメーションサイト

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